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このページでは髙瀬の展示やイベント等によせられた髙瀬きぼりお本人による文章を掲載しています。
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2019 Gallery 3

絵を見る時、ぼくはまずストロークが目につくことが多い。いろんな種類のストロークがあって、ぼくの好きなのと嫌いなの、中間はほぼ無限にある。それからキャンバスの側面。そこをどう処理するのか、あるいはしないのか。絵の窓問題に対する態度が表明されているように見えて楽しい。北アメリカのモダニズム絵画が窓性を批判的に明らかにしたとき、壁と絵に境界を付けなくなる。それから、マッタクラークが壁に矩形の穴をあける。しかし発表当時、それを絵の窓性と結びつけて何か言っただろうか。先に聞いてしまうと、答えを知ってるパズルをみせられるような気分。
 
ぼくがもっとも興味があるのは、作品を作ってるときに、これで完成、という瞬間がくるんだけど、自分でそれを決めているのになぜそう決めたのか本当はわからない事と、これはうまく言えてないんだけど、このうまく言えなさそれ自体です。